親の介護

浴槽台はレンタルできないので購入です。ぴったりの選び方はこれ。

母はヘルパーさんにお風呂に入れてもらっているのですが、「お風呂に浴槽台があるといいですね」と言われました。

浴槽の中に入れる台なら何でもいいのかと思っていたのですが、選び方があったんですね。

私が浴槽台を選んだ時の注意点、ポイントを解説します。

浴槽台とは

浴室内で踏み台や、浴槽内に入れて椅子として使う台のことです。

「浴槽内椅子」「半身浴チェア」などともいいます。

普通の浴室の椅子とは何が違うのでしょうか

介護用の浴槽台とは

  • 足の部分に吸盤がついている
  • 座面が滑り止めタイプ

など浴槽内での安全を考えて設計されたものです。

なので健常な方が洗い場の椅子がわりに使うには、床面にくっついたり、重くて移動しにくかったりして使いにくいでしょう。

 

浴槽台はレンタルか?購入か?

浴槽台は特定福祉用具に当たりますので、介護保険を利用することができます。

しかし介護保険ではレンタルはできないので購入になります。

浴槽台は¥20,000 前後しますので、1割負担の方であれば、自己負担額は約¥2,000です。

 

浴槽台は介護保険を利用して購入する

 

浴槽台の使い方

椅子として使う場合

浴槽内で椅子として使う

お湯につかっている時は滑りやすく、浴槽台を椅子として使うことで体が安定します。

また、お湯から出る時の立ち上がりがしやすくなります。

 

洗い場で椅子として使う

洗い場で椅子として使うこともできます。シャワーチェアのない場合、シャワーチェアを置くスペースがない場合などに利用できます。高さのあるものが便利でしょう。

 

踏み台として使う場合

浴槽内で踏み台として使う

浴槽が深い時、足が届かない、浴槽の底に足が届きにくい場合は浴槽の中に入れて使うと楽に入ることができます。

洗い場で踏み台として使う

洗い場の床面から浴槽の縁までの高さが高いと、浴槽をまたぐときに足を高く上げなければなりません。そのような時に 浴槽台を使うと、浴槽への出入りが楽になります。

 

浴槽台の種類

目的別

椅子として使う・・・座面がソフトタイプ

踏み台として使う・・・ 座面が滑り止めタイプ

 

確かに浴槽台は、椅子としても踏み台としても使えます。

ただ、浴室は危険がいっぱいです。

入浴自体の時間を少しでも短縮して、介助する人も含めて動きをスムーズにすることが安全で安心な入浴に繋がります。

浴槽台を選ぶ際には使用目的を絞った選び方をする方が安全です。

 

大きさ別

大きさはメーカーによって多少の差はありますが、おおよその目安として3サイズに分けられます。

大きめのサイズは主に踏み台として使用する事を想定しているようです。

コンパクトサイズ   約30.0 〜 33.0 cm

レギュラーサイズ   約36.0 〜 37.5 cm

踏み台サイズ     約40.0 〜 42.0 cm

 

高さ

12 〜 20 cm

15 〜 20 cm

18 〜 26 cm など、

この間で調節可能なものが多いです。

 

重さ

1.7 〜 3.3 kg

「軽量」なもので1.7 kg ほど

レギュラーサイズで高さが高いもので3.3 kg 程のものもあります。

 

 

浴槽台を選ぶ時のポイント

浴槽台

浴槽の大きさ

浴槽内で椅子として使用する場合、浴槽が椅子で場所を取られてしまい座りにくくなってしまったら困りますよね。

浴槽台を置いた状態を想定して座りやすい大きさを選びましょう。

また、浴槽の形状によっては、底の部分に傾斜があり、幅の大きい浴槽台だと安定しない場合があります。

浴槽の底の部分の大きさに対して、浴槽台の足の幅がきちんと立つかそうかサイズを確認しましょう。

 

浴槽の深さ

浴槽台は、高さが低めのタイプ、高めのタイプがあります。その中でさらに足の長さを調節できるタイプが多いようです。

浴槽が深い場合は高いタイプを、浴槽が浅いのであれば低いタイプを選ぶと使いやすいでしょう。

 

使う人の体格

背が低い人と、背が高く足が長い人では、同じ浴槽でも浴槽に入る時の動作が変わります。

また、浴槽内での湯の高さが同じでも、体がつかる高さが違ってきますので、浴槽台の高さは注意して選びましょう。

 

立ち上がりの程度

浴槽内で浴槽台を椅子として使用するメリットとして、立ち上がりが楽になる事です。

浴槽内でどの程度高さがあれば無理なく立ち上がれるのかは、個人個人で違います。

 

高さの調節はできるか。しやすいか。

浴槽台は2cmごとに調整ができるなど、高さの調整ができるものがほとんどです。

あまり頻繁に高さの調整はしないと思いますが、体の機能の状態が変わったりすると高さを調整したいこともあるでしょう。

調整の仕方がわかりやすく、使用中にロックが外れないか確認しましょう。

購入した時に故障、破損していないか確認することも大事ですね。

高さに関しては、ほんの少し高さがあれば大丈夫なのにあまり高さのある浴槽台を使ってしまうと、体がお湯から出てしまい温まれなく寒い思いをしてしまうかもしれません。

本人の希望も取り入れながら高さを決めていきましょう。

 

手入れはしやすいか

お風呂で使用するものは皆そうですが、お風呂に置きっぱなしにしてしまうとカビが生えてしまいます。

浴槽台の座面は取り外して乾かすことができるので、お手入れは大変ではありません。

 

ただ、台の部分は重いものもあるのでつい置きっぱなしになってしまう場合もあるでしょう。

重いものを持ち上げるのが大変な方は、軽くて持ち運びしやすいものを選ぶこともポイントです。

 

色 (結構、見落としがち!)

案外、見落としがちなのが「色」です。

好きな色だから、キレイな色だから、だけで選ばない様にしましょう。

 

浴槽内で使う場合は、浴槽の色と似ているものは避けた方がいいでしょう。

お湯の中で浴槽台がどこだか見づらくなるからです。

 

洗い場で使う場合も、浴槽台が目立つように色を選んだ方が良いでしょう。

 

同じ種類の浴槽台でも何色かカラー展開しているものもあります。

安全のために「色」も気にしてみてください。

 

座面のタイプ

座面の材質は、滑り止めタイプと柔らかいソフトタイプがあります。

座面がすべり止めのタイプは、主に踏み台としての使用する事を想定しています。

主に浴槽内での椅子として使用するのであれば、座面がやわらかいソフトタイプを選んだ方が良いでしょう。

 

実際に浴槽台を選んだ時のポイントを解説

あくまで我が家の場合なので、住宅環境や、介護を受ける方の身体の状態によって違ってくると思いますが、よかったら参考にしてください。

選んだポイント

浴槽内で椅子として使用するので座面はソフトなのがいい。

座面はソフトタイプ

 

浴槽から出る時の立ち上がりが少し困難だったため、高さはそれほど無くても大丈夫。

浴槽自体も深くはない。

高さは低いタイプ 12〜20cmのタイプ

 

滑り止めマットがレッドなのでわかりやすい色がいい

赤系じゃない色。

 

座面が大きい方がいい。

レギュラーサイズ

 

2つの浴槽台を比較

実は浴槽台を選ぶ時に、この浴槽台と迷いました。

(右の画像は座面の白いパッドを外した状態)

大きさや高さは、自ずと決まっていったので、それを伝え、条件に合うものを福祉用具の業者さんに2種類持ってきてもらいました。

 

まず、色で迷いました。

滑り止めマットはレッドです。この浴槽台なら座面が白いのでわかりやすいし問題はありません。

シャワーチェアもレッドだったので、合わせた方がいいかな、と。

 

パッドの気持ちよさ

母の場合、踏み台としては使いません。

浴槽内で座って使う事しか想定していません。だから、やっぱり座り心地がいい方がいいですよね。

もうひとつの浴槽台の方が、柔らかくて気持ちいいんです。

踏み台にもするなら、この白い座面の方を選んだでしょうね

 

結局こちらの浴槽台に決定

パナソニックのユクリア ソフトタイプ1220 (PN L11620)

座面のソフトパッドを外すとこんな感じです。

重さは3.2kg あるのでちょっと重い気がしますが、お湯の中でズッシリと母を支えてくれています。

足の裏は吸盤になっているので、浴槽にピタッとくっつく仕組みです。

我が家では滑り止めマットを使っているのでくっついてはいませんが、滑らず使用できます。

 

選んだのにはこんな理由も

本来の使い方とは関係ないのですが、座面のソフトパッドを外した時に、穴は開いていますが、フラットな作りになっています。

実際ソフトパッドを外して座ると硬いので痛いですが、使えないこともないです。たまに私や他の家族がパッドを外して使っています。

この凹凸のない作りが気に入り、購入を決めました。

 

まとめ

介護で使用する浴槽台について紹介しました。

使用する方のお体の状態にもよって、そしてお風呂のタイプや大きさによって必要な浴槽台は違うと思います。

高齢者になると、お風呂に入るのが億劫になったり、危ないからといってなかなか入らなかったりします。

心身の健康のためにも安全で安心なお風呂タイムを過ごすお手伝いになれば嬉しいです。

そして介護するご家族やヘルパーさんの労力も少しでも楽になったらいいなと思います。

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